コラム

賃貸アパートを退去する

こんにちは。

今日は賃貸物件を解約・退去する場合の手続きのご報告です。

 

まずは簡単な流れから。

①不動産屋へまずは℡を。もしくは不動産屋直接足を運ぶ。

②『解約通知書』を受け取り、記入。

③不動産屋へ『解約通知書』を持っていく(もしくはファックス)。

この段階で「解約の受付」、つまり、解約を受理したことになります。

 

前提知識として、

賃貸物件はほぼ全て『1ヵ月前予告』となっておりますので、

3月31日に退去する場合2月28日までに③の段階が必要です。

1ヵ月前までに書面での予告が必要ですので、2ヶ月前でも3ヵ月前でも予告は大丈夫です。

 

大事な部分は『確実にいつ退去するのか(何月何日にカギを返却できるのか)』という点です。

不確定な日程では大家様も管理会社も次に入居を検討されるお客様も困りますので、明確な日程が必要です。

※日割り家賃の金額も異なってきますので。

 

その他、引っ越し前にする作業として

・電気、水道、ガス、ネット等の解約

・住所変更全般(住民票転出・郵便局・免許証等)

・家賃自動引き落としの解約手続き 

※本人が直接銀行へ行き手続きして下さい。退去後も大家様の口座に家賃が入金され続けるケースが多いです。解約は大家様や不動産屋さんではできませんので。

 

 

 

以下に弊社の雛型書式を添付します。※ほとんどの業者が使用している雛型です。

img021.jpg

上記1の3.4.5.6行目は重要です。

「解約し平成~年~月~日までに、明け渡し退去することを通知し、確実に履行することを確約いたします。万一明渡し遅延することがあれば、事由のいかんを問わず、私の遅延によって発生した損害は賠償いたします。」

この文言を読んだのちに以下の①~③のケースに目を通してみて下さい。

 

この時期に特に多いケースを記載します。

 

①県職員・教員の方で、ほぼ転勤は間違いないと思うが、正式辞令は3月20日前後となる。

2月末に解約通知を記入し、不動産屋へ提出。退去日は3月31日。

この場合、基本的に受理します。

が、万が一転勤が無い場合でも、申し訳ないですが、退去して頂かざるを得なくなります。

その物件に次の入居者が既に申し込みをして頂いている場合は特にです。

ですので、県職員・教員の方は十分にご検討してから解約通知書を記入した方が良いかと思います。

※弊社としては上記理由を説明し、「辞令が正式におりてからがいいのではないでしょうか。」とお伝えしております。

 

 

 

 

②転勤(辞令)も確定している。(熊本市へ転勤。)3月末退去予定で2月末に解約通知を提出済み。

3月中旬くらいに熊本市内でアパートを探す。

しかし、3月末入居可能なアパートが熊本市内いろんな不動産屋を探しても探しても無い。

「3月末退去」を変更して、4月10日退去というふうにズラしてくれないでしょうか?というギリギリでのお問い合わせ。

申し訳ないですが、こちらも不可となります。予定どうり退去して頂かなければなりません。

次の入居者が決まっていたら尚更ですし、その方へ損害賠償をお支払いしなければならなくなります。

※次の入居者の引っ越し段取りや仮住まいの確保等々。

 

似たケースで、入居者に落ち度がない場合ももちろんあります。

熊本市内にアパートの契約を既にしている。なのに熊本市内のアパートの前入居者が予定どうり退去されないので、その物件に入居ができない。

そのために現天草のアパートから退去できない。非常にかわいそうなケースです。

落ち度はないですし。

が、予定どうり退去して頂かなければなりません。

そのためにも、熊本市内の物件の入居可能状況を常に問い合わせて確認する方が良いかと思います。

 

 

③転勤(辞令)も確定している。熊本市内に実家があるので、そこに住む予定。3月末退去予定で2月末に解約通知を提出済み。

しかし、引っ越し業者の手配がつかない。

※3月末は引っ越し業者がいっぱいで、自分の予定通りにいかないことがほとんどみたいです。

こちらも不可となります。

上記②と同一です。

 

 

 

というわけで、私が退去の際に特に確認させて頂いているのが、3つです。

・正式に転勤が確定しているのか否か

・次の引っ越し先が明確に確定しているのか。そして、確実にスケジュール通り入居できるのか。

・引っ越し業者に依頼する場合は、確実に退去日までにアポが取れているのか。

これら3つが不確定な場合は『解約通知書』は提出しない方がいいと思います。

 

反対に、「辞令が既におりたんですよ」、「熊本市内に実家があるんですよ」、「引っ越し業者はつかわずに友人らに引っ越しは手伝ってもらうんですよ」、

というふうにお伝え下さる方の退去は安心して受付ております。

ご自身の保身のためにも計画的に退去することをおススメしております。

 

 

さて、①のケースですが、正式に辞令があってすぐに解約通知提出してもらいますが、

住まないのにムダ家賃が発生してしまいます。

仮に3月20日に正式な辞令があり、解約を通知。その場合家賃は4月19日分まで払わなければなりません。

3月31日に退去したとしてもです。19日分がムダ家賃となります。

弊社としては、温情のある対応をしたいと考えていますが、書類上はどうしてもそうせざるをえませんのでご了承くださいませ。

 

判断は大家様次第となります。明文化はできませんが、

例えば前もって辞令の可能性が非常に濃厚である旨報告してくださっている、かつ、

辞令後即報告をしてくださる、かつ、スピードを持って対応して下さる(3月25日には退去完了する)

大家様や次の入居者のことをご配慮しながら誠意ある対応してくださるかたにはそれ相応の対応を大家様はされます。

反対に不義理がある場合は大家様も粛々と契約書にのっとって当たり前の対応をします。

例えば、正式辞令が3月20日におりたのに一本の連絡すらしない(※次のアパートが決まってなくても、まずは転勤が確定した旨だけでも伝えて下さればそれだけで大家様は助かります。)、

ギリギリ3月31日に大家さんに連絡して、今日退去したいんですけど、と言われてもキッチリ1ヵ月分(4月30日までの)家賃を頂戴してから退去して頂くことになります。

 

 

 

最後に、転勤慣れしている方はこうされる方(40~50代の方)が多いです。例として県職員・教員を挙げます。

3月20日に辞令がおりたら、解約通知を提出します。解約日は4月30日。

メリットは、

3月末の繁忙期を過ぎるので引っ越し業者も非常に割安(3月末と比較して)でスケジュール調整が可能。

4月1日からは仕事だが、その際は民宿やビジネスホテルもしくは友人・親戚宅に泊まる。その間ゆっくり熊本市内のアパートを確実に契約する。

3月末はアパート内覧できないが、4月以降は内覧可能な物件が多いため、自分の目でちゃんと室内を確認できる。

※どちらにしろ4月19日までのムダ家賃を払うくらいなら、逆にゆっくり余裕持って引っ越し作業や新居を探すということ。

デメリットは、

若干費用がかかることです。

 

 

 

長くなりましたが、退去の可能性がある場合は、まずは不動産屋にお電話してご相談してください。

 

 

 

 

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